メッセージ

1994年4月に滋賀県草津市に開設したびわこ・くさつキャンパス(以下BKC)が、開設30周年を迎えるに際しまして、学園を代表してご挨拶申し上げます。BKCが30年もの間、地域や社会の皆さまとともに教育・研究の拠点として発展することができましたのも、ひとえに多くの方々のご支援とご協力の賜物と存じます。あらためて深く感謝申し上げます。

本学園では、未来社会のあるべき姿の実現に向け、「学園ビジョンR2030チャレンジ・デザイン」を策定し、その下で立命館大学として「新たな価値を創造する次世代研究大学」「イノベーション・創発性人材を生み出す大学」を柱に据えた様々な施策を展開しています。学祖・西園寺公望、創立者・中川小十郎の精神を引き継ぎ、建学の精神「自由と清新」のもと、「次世代研究大学」「次世代探究学園」を目指すという壮大な挑戦です。これまで以上にグローバルに存在感をもち、社会との共有知を創造すべく、邁進してまいります。

BKCでは、国際水準の「文理融合型キャンパス」として、常に新たな教育・研究システムの開発に努めるとともに、「地域に開かれたキャンパス」を目指し、多様な分野において産官学そして地域との連携を進めてまいりました。30周年という重要な節目にあたり、市民、学生、院生、教職員、関係者がそれぞれの想いを結集し、BKCの新たな未来に向けて交流する様々な取り組みを実施します。

BKC30周年記念事業では、「感謝」、「イノベーション」、「チャレンジ」をテーマに据え、その結節点としてBKCにおける教育・研究活動の主要な柱である「Well-being」をメインテーマ、「未来・飛躍」をサブテーマとして展開します。「Well-being」については、BKCにおいて2025年度から地域中核研究大学として産官学地融合の新たなステージを切り拓くべく、「グラスルーツ・イノベーションセンター」および「立命館先端クロスバースイノベーションコモンズ」を立ち上げ、地域と連携した社会共生価値創出の拠点となることを決意したものです。

あわせて、人類の生存圏の維持と拡大に貢献するという壮大なミッションのもと、BKCにおいて開設した「立命館大学宇宙地球探査研究センター(ESEC)」を打ち出す企画を展開いたします。宇宙を「調べる」「つくる・つかう」時代の幕開けに際し、理工系、人文社会系の分野や領域を超えたESECのイノベーティブな取組みを社会に発信してまいります。立命館の、そしてBKCのさらなる挑戦にご期待ください。

2025年には、立命館創始155年・学園創立125周年を迎えます。皆様方におかれましては、今後とも引き続きあたたかいご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

学校法人 立命館

理事長 森島朋三

総 長 仲谷善雄